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TableCheck Payで会計レスを実現、信用スコアによりマーケティングオートメーション実現へ

2019年7月3日8:52

TableCheck(テーブルチェック)は、飲食店・レストラン特化型スマホ決済サービス「TableCheck Pay(テーブルチェックペイ)」を提供している。同社では、TableCheck Payによりキャッシュレス化を実現させるとともに、信用スコアリングによりダイナミックプライシングを実現するなど、実利用に基づいた最適なターゲティングを推進する考えだ。

左からTableCheck 代表取締役 CEO 谷口優氏、取締役CTO ジョン・シールズ氏

TableCheckの月間累計予約人数は100万人に

TableCheckは、日本発のSaaSテックカンパニーとして、飲食ビジネスの架け橋となることを目指している。7月1日現在、105名の社員を有し、日本に加え、韓国、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、タイに拠点を設けている。

TableCheck 代表取締役 CEO 谷口優氏は以前、決済代行会社に在籍していたが、ホテル業界では他業界に先駆け24時間365日の多言語予約受付を実現しており、フロントに多言語対応のスタッフを配置せず、キャンセル料の請求が可能な仕組みを構築していた。この流れは飲食店にも波及すると考え、VESPER(現Tablecheck)を2011年3月に創業したそうだ。当初は、一休レストランやJCBの販売代理店としてビジネスを開始。その際のアナログ管理の課題から、オートメーションの自動化、オプティマイゼーションの最適化を図り、2013年10月にクラウド型レストランマネジメントシステム「TableSolution」、およびユーザー向けネット予約システム「TableCheck」をリリースしている。

2019年6月現在、TableSolutionは、19か国、4,000店舗で利用されている。大手ホテルチェーンや飲食企業・レストランで採用されており、特に人気店にプライオリティを置いて、営業している。また、TableCheckの月間累計予約人数は100万人となっており、食べログの3分の1の規模に育っている。

DNX Venturesなどから資金調達、海外展開も強化

TableCheckでは、2019年7月2日、DNX Venturesをリード投資家とし、既存株主であるSMBCベンチャーキャピタルとの合計2社を引受先とする第三者割当増資を行い、総額6億円の資金調達を実施したと発表した。また、資金調達と同時に社外取締役として福島 純夫氏、倉林 陽氏を、監査役として安井 幸吉氏を招聘し、経営基盤と組織体制の強化を図った。

同社では、海外市場では、2019年7月より本格稼働するオーストラリアとタイの2拠点に加え、2020年2月までにさらに香港・ドバイを開設予定だ。APAC全域におけるサービス導入を加速し、2020年2月末までに海外450店舗のホテル内レストランや飲食店への導入を予定している。

信用スコアやマーケティングオートメーションの実現を目指す

さらに、信用スコアやマーケティングオートメーションの実現を目指している。飲食店・レストラン特化型スマホ決済サービス「TableCheck Pay」により、会計業務をスムーズにするだけではなく、いくら支払ったかというデータを取得することが可能となる。予約管理、顧客管理で来店頻度や回数が把握でき、決済情報が紐づくことで顧客のLTV(ライフ・タイム・バリュー)がわかる。BI(Business Intelligence)を通じてカスタマイズスコア、マーケティングオートメーションに取り組む方針だ。これにより、「どのお客様がどういったお店に好んで来店しているのか。行動パターンによって最適なパターンが生み出せます」と谷口氏は話す。

例えば、カスタマースコアは消費者がお店を評価するとともに、お店も消費者を評価する。すでに、配車サービスの「UBER」、ヤフーの「Yahoo!オークション」などは評価が行われている。2020年内にリリースを予定する「TableCheckカスタマースコア」では、個々のカスタマースコアを割り出すことで、適切な価格設定をレストランに持ち込むことができる。また、信用スコアリングをトリガーに、個々人に最適化したダイナミックプライシングを提案可能だ。現在、ほとんどの飲食店は同じ価格でサービスを提供しているが、エアラインやホテルのように需給に基づいた価格設定を展開することもできる。

スコアを活用することで、利用者は人気飲食店の特別席への優先案内や先行的に予約ができる特典を受けられたり、初めて訪れるレストランであっても手厚いおもてなしを受けることが可能だ。店舗にとっても、初めて来店する人に対して、期待以上のサービスを提供できるそという。

「TableCheck Pay」で会計レス、決済代行会社をGMO-PGとした理由とは?

「TableCheck Pay」は、2018年12月からサービスを展開。開始当初は三井住友カードのプラチナ・ゴールド会員を対象に同サービスを提供していたが、2019年4月22日よりクレジットカードブランドを主要5大ブランド(Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners)へ拡大したことで、「倍々で利用者が伸びています」と谷口氏は語る。

TableCheck Payをユーザーは、インターネット予約時にクレジットカード情報を登録すると、来店時に現金やクレジットカードを使用することなく、席に座ったままサインレスで会計が可能だ。会計時に、クレジットカードやPINもしくはサインの入力は不要なため、従来のフローよりも大幅に会計処理の時間を短縮できる。高級店などでは、プラチナカードなどのカードを提示することにステータスを求める人もいるが、同社ではほとんどの店舗に受け入れられるとしている。

従来のフローと「TableCheck Pay」との比較

さらに、キャンセルプロテクションとして、電話予約時やネット予約時もクレジットカードの入力を求める機能を提供する。直前のキャンセルや無断で来なかった場合、店舗のポリシーに沿ってキャンセルチャージを提供するため、デポジット型などに比べ有益なサービスだとした。また、銀聯、Alipay、WeChat Payの中国3大決済が可能なnihaopay連携も可能なため、中国人のインバウンド旅行者にも対応可能だ。

なお、国内の決済処理は、GMOペイメントゲートウェイの決済サービスを利用している。これは、A社で契約した情報をB社で活用するという規約が盛り込まれていた大手決済代行事業者が同社のみだったからだという。また、取締役CTO ジョン・シールズ氏によると、海外ではStripeに加え、インドネシアなどでは現地のローカル決済を導入しているそうだ。