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RFID活用で有明倉庫自動化、全世界での展開も視野に(ファーストリテイリング/ダイフク)

2018年10月10日8:00

ファーストリテイリングとダイフクは、2018年10月9日に記者説明会を開催し、中長期的・包括的な物流に関するパートナーシップ合意書を締結したと発表した。両社では、有明倉庫において、RFIDなどの活用により自動倉庫を立ち上げたが、物流倉庫の一気通貫した自動化設備導入をグローバルで目指すという。

左からファーストリテイリング 代表取締役会長兼社長 柳井正氏(左から2人目)と執行役員 神保拓也氏(左端)、ダイフク 代表取締役社長 下代 博氏(左から3人目)と執行役員 権藤卓也氏(右端)。両社の協力により、通常3年かかると言われていた自動倉庫は1.5年で完成した

RFID自動検品機で無人化、高速化

ユニクロでは、2015年に物流システムが大混乱した時期があった。その理由として、物流パートナーに業務を丸投げしたため、同社として現場で何が起きているのかを把握できていなかったそうだ。また、物流の混乱を物流部門だけで解決しようとしたため、その全体像や戦略を考えることができなかったそという。

同社では、2016年9月から物流開拓を実施。物流部を解体し、グローバルサプライチェーン部を新たに立ち上げた。サプライチェーンに精通した人材をアサインし、現場・現物・現実での課題を発見した。また、物流パートナーとの契約体系や倉庫オペレーションの統一を図った。「物流=コストセンター」ではなく、“プロフィットセンター”と捉え、サプライチェーン全体の改革に取り組んだ。

RFIDを利用して自動検品を実現

ダイフクとの連携は2016年12月からスタート。ダイフクは、80年以上の歴史を持ち、マテリアルハンドリング(マテハン)システムで世界トップクラスのシェアを誇る。ファーストリテイリングとダイフクは、取り組みの第一弾として、有明倉庫の自動化倉庫の仕組みを構築した。

まず、有明倉庫の1階に入荷された商品は、商品積み下ろしを自動化。ベルトコンベアで3階に運ばれた商品はRFID自動検品機を用いて、無人化、高速化を実現しているそうだ。検品後、商品は自動保管倉庫に入れられるが、天井高までのスペースを完全有効活用することで、保管効率が高まった。

自動出荷倉庫では、自動かつ高速で出庫している。その後、QPS(Quick pick Station)に移るが、従来は人手を介してピッキングを行うところ、同倉庫では商品が自動でピッキングされるため、作業を単純化できる。

配送作業でも配送箱自体を自動で大量作成。配送ボックスに蓋をする作業も無人化を実現している。倉庫から各地への配送時の仕分けも、方面別仕分けソーターで自動的に仕分けられる。なお、従来は商品が空になった配送箱は手動で作業していたが、同倉庫ではその作業も機械化した。

今後は2~3年をめどに全世界全拠点で自動化を実施

ダイフクとの連携の結果、入庫生産性が80倍、出庫生産性が19倍、保管効率が3倍、省人化率が90%、ピッキング作業者の歩行数0歩、教育コスト80%カット、RFID自動検品精度100%、稼働時間24時間を実現、AIカメラによる遠隔監視24時間といった効果があらわれた。AIカメラによる監視では、200個以上のカメラを活用することで、未然に倉庫が止まるのを防ぐ体制も整った。ファーストリテイリング 執行役員 神保拓也氏は、「今まで検品漏れなどが続いていましたが、一件も検品ミスがありません」と成果を口にする。

すでに中国やタイ、オーストラリア、米国西海岸の倉庫で自動化に着手しているというが、今後は2~3年をめどに全世界・全拠点で自動化を実施していく予定だ。