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道内のバス運賃の「WAON」での支払いを多区間路線にも拡大(イオン北海道/マックスバリュ北海道)

2019年4月15日8:00

バスの乗車でポイントが貯まり「ご当地WAON」で地域にも貢献

イオン北海道とマックスバリュ北海道は、2019 年2 月4 日より、くしろバス、阿寒バス、十勝バスの多区間運賃路線での「WAON」決済の実証実験を開始した。2018 年5 月21 日より定額運賃路線で実施してきた実証実験の範囲を広げるもので、多区間路線バスでの交通系IC カード以外の電子マネー決済は全国初となる。通常の買い物と同様、運賃200 円につき1 ポイントが付与され、1 円の電子マネーに交換できる。また北海道では、8 種類の「ご当地WAON」が発行されており、これを使って決済すると、自治体に寄付金が支払われる。北海道は全国的に見ても「WAON」の普及率が高く、地域エコシステムを円滑化させるツールとして活用することで、地域経済活性化に貢献したい考えだ。

北海道の店頭決済の35%が「WAON」
高齢者ほど便利に利用

経済産業省では将来的にキャッシュレス化比率80%という「キャッシュレス・ビジョン」を掲げているが、イオン北海道はすでに店頭決済の50%以上がキャッシュレス決済となる。クレジットカードの「イオンカード」とともに、イオンのキャッシュレス化を牽引しているのが、電子マネー「WAON」だ。

イオン北海道 執行役員 エリア推進部長 佐々木晃一氏

 

北海道のイオングループ店頭では、この「WAON」の決済比率が全国平均より高く、約35%に上る。財布から現金を数えて取り出す手間なく、カードを端末にかざすだけで決済が完了する「WAON」は、特に高齢者に便利に利用されており、高齢者比率が高い紋別などでは60%近くが「WAON」による決済だ。

また「WAON」は、セイコーマート、ファミリーマート、ローソン、ツルハドラッグをはじめ利用可能な加盟店が道内で7,000カ所と多い。現在、道内全体の「WAON」決済のうちの13%が、イオングループ外での決済となっており、さっぽろ東急百貨店の食料品フロアでも利用可能だ。

北海道で「WAON」の普及率が高い理由の1つに、「ご当地WAON」の浸透が挙げられる。「ご当地WAON」は自治体との包括協定によって発行し、利用金額の一部をイオンが自治体に寄付することによって、地域経済活性化につなげる取り組み。北海道では、発行枚数23万枚以上の「ほっかいどう遺産WAON」をはじめ、「創造都市さっぽろWAON」「SAPPORO雪ミクWAON」など計8種類、約55万枚が発行されており、これまで約1億1,000万円が寄付金として道内に還元された。
イオン北海道 執行役員 エリア推進部長 佐々木晃一氏は「利用状況からいっても、カードの性格からいっても、『WAON』は地域エコシステムを円滑に機能させる、地域通貨のような役割を果たしています」と説明する。

北海道のご当地WAON「くしろWAON」

北海道のご当地WAON「とかち帯広WAON」

 

「WAON」でバス運賃の支払いが可能に
定額路線に加えて多区間路線でも

「WAON」を、道内の路線バスの運賃支払いに利用する試みもスタート。2018年5月より、くしろバス、十勝バスの定額運賃路線において、モバイルクリエイトが開発した電子決済システムを用いて実証実験を開始。さらに2019年2月4日から順次、くしろバス、十勝バス、および阿寒バスの多区間運賃路線に範囲を拡大。多区間運賃とは、バスの路線を区間ごとに区切り、区間をまたぐごとに運賃が加算される仕組みで、これに交通系ICカード以外の電子マネーが対応するケースは日本初だ。

路線バスでのWAON 決済サービス

この取り組みも、地域エコシステムの一環。バスでのイオン店舗への来店を促進し、バス路線の活性化、および、地域経済の活性化を図ることが目的だ。とはいえ決して従来の「WAON」の枠組みから外れる取り組みではなく、「バスも『WAON』の加盟店の1つという位置付けです」と佐々木氏は話す。「WAON」でバス運賃を支払う利用者には通常の買い物と同様、運賃200円につき1ポイントが付与され、1円の電子マネーと交換できる。

決済データは車載器に搭載された通信回線を介して処理されるので、バス会社側でデータを蓄積するサーバを持つ必要はない。また、「WAON」の平均利用単価は約2,000円と電子マネーとしては高く、ある程度のまとまった額をチャージしている利用者が多いことから、車載器にチャージ機能は不要と判断。乗務員の負荷を増やさないことと、システム費用のシェイプアップを優先した。このような工夫により、バス1台当たりの初期費用を数十万円に圧縮することができた。

実証実験の結果を春頃に一度取りまとめ、課題を洗い出して、本格導入時期を決定することにしているが、これまでの経過は概ね順調。「WAON」が利用可能な路線を増やしてほしい、乗り継ぎや定期券にも対応してほしいといった声が、利用者とバス会社の双方から聞かれている。

2019年3月から始まるイオンの新年度において、道内での「WAON」新規獲得目標は10万枚。学生証や社員証と合体したカードの発行などについても準備中であり、地域カードとしてのさらなる浸透を目指す。